Case Study
事例紹介

福島の子育ての未来を創る子育てメディアリリースに向けた共創

【企業名】日本電気株式会社
【活動期間】2025年1月~2025年8月
【共創先】株式会社Shift


2024年2月に締結した福島県とNECとの包括連携協定がきっかけとなり、スタートしたNEC社員の福島県でのプロボノ活動。
今回の共創先は、田村市内にある廃校をリノベーションした複合型オフィス「テラス石森」に拠点を構える「株式会社Shift」。

『福島の未来を担う子育て世代が、安心して子どもを育てられる環境をつくりたい』―――
そんな想いから、株式会社Shiftでは「ふくしまの子育て情報Webメディアfureru」を立ち上げようとする動きを見せていました。
このプロジェクトの想いに共感したNEC社員が集結し、株式会社Shiftとの新たな共創活動がスタートしました。

キックオフ:「“fureru”に込められた想い」

2025年1月、プロジェクトに共感した15名のNECプロボノメンバーと株式会社Shiftのメンバーがオンラインで初めて顔を合わせました。
「福島に魅力を感じ、惚れ込んでいる」「自分の経験を生かして地域に貢献したい」
「母親として、子育てを支える仕組みに関わりたい」など、NECプロボノメンバーから意気込みが語られました。

共創先である株式会社Shiftのメンバーからは、
「『“fureru”プロジェクト』は、親子と地域をつなぐ新しい挑戦。地域全体で次世代の育成を支え、親が自信を持って子どもを育てられる環境を整え、子どもたちには地域ならではの貴重な体験を提供することを目指すプロジェクト。『情報に“触れる”』、『体験に“触れる”』、『学びに“触れる”』の『3つの“触れる”』がプロジェクトの柱であり、これが“fureru”の由来である。」と、プロジェクトの目指す姿や“fureru”に込められた想いについて語られました。
また、「実際に福島を訪れてくれる方々とご縁ができて嬉しい。楽しみながら関係性をつくっていきたい」

と今回のプロボノ活動への期待を寄せる声も上がりました。

この日、プロジェクトに懸けるメンバーそれぞれの熱い想いに“触れ”、
「ふくしまの子育て情報ウェブメディア ”fureru”」(以下、fureru)のグランドリリースに向けた共創プロジェクトが走り出しました――

フィールドワーク:「福島の地域資源に“ふれる”」

2025年4月、NECプロボノメンバーは株式会社Shiftがある田村市を訪れ、フィールドワークを実施しました。
初日は、田村市の観光資源である「あぶくま洞」と「星の村天文台」を訪問。
壮大な自然にまつわる展示を見学しながら、地域資源の魅力や、学びの場としての可能性を肌で感じました。
「fureru」を通じて、こうした体験をどう子育て世代へ届けられるか?
メンバーの中で、さまざまなアイデアが芽生えました。

パパママ座談会:「福島での子育てのリアルに“ふれる”」

2日目は福島県内で子育てをしている親御さんの実際の声を聞き、
より役立つ・寄り添う子育て情報ウェブメディアを作るべく、「パパママ座談会」を開催しました。
座談会では、参加する親御さんからの事前アンケートをもとに意見交換を実施。
模造紙と付箋を使いながら、家庭での工夫や悩みをわかりやすく整理し、リアルな子育ての課題を共有しました。

家庭内でのスマホの利用ルールや子どもの間食・偏食問題、兄弟の歳が離れている場合の子育て方法など、
リアルな子育ての悩みや工夫が飛び交い、お互いの情報交換の場にもなりました。
座談会の参加者からは、
「同じ悩みを共有できて安心した」
「自分の思いを話すことで整理できた」
「子育てについて話すこと自体が良い体験だった」
など、好意的な反応をいただき、座談会のような親御さん同士の交流の場が求められていることを把握しました。
また、プロボノメンバーにとっては、福島で子育てをする親世代のリアルな声に触れることができ、
今後のプロジェクトの進め方を考えるうえで有意義な時間となりました。

イベントに向けて一致団結:「“ふれる”をかたちに」

「fureru」のグランドリリースに合わせて、福島の子育て世代とともに楽しみ、学べるイベントを開催しよう——。
そんな想いのもと、定期的にオンラインミーティングを重ねる形でイベント開催に向けた準備が進められました。
「親子で一緒に楽しめるアクティビティを作りたい」
「fureruのファンになってほしい」
「親子にとって、ひと夏の思い出になるイベントにしたい」
意見が次々と挙がり、ミーティングのたびに新しいアイデアが生まれました。
意見交換を重ねた結果、プロボノチームとしては今回のイベントでは3つのプログラムを実施することとしました。

①バルーンリリース
・イベントのオープニングで参加者とともに風船を空高く飛ばすことで非日常感のある始まりを演出
・視覚的な美しさと感動を演出し、イベント後も思い出に残る仕掛けを提供

②来場者参加型の手形アート
・来場者全員参加型企画としてイベントの目玉にする
・あらかじめ描かれた下絵に来場者がカラフルな手形スタンプをしていく
・協力して一つの作品を完成させることで、共同作業の楽しさと一体感を体験

③館内回遊型 謎解きイベント
・会場となる「テラス石森」を魔法学校に見立て、施設内に散りばめられた謎を解きながら隠されたキーワードを子どもたちが探し出す
・施設全体を周遊してもらい、体験の記憶として思い出に残す

企画内容をブラッシュアップしていくなかで、
「fureru」が目指す未来である、情報・体験・学びの循環が少しずつ形になってきました。

ふふふフェス:「fureruが広がる日」

2025年8月3日、田村市のテラス石森を会場に、「fureru」のグランドリリースイベント 「ふふふフェス」 が開催されました。
地元の家族連れをはじめ、郡山市など近隣地域からも多くの方々が訪れ、笑顔と交流があふれる一日となりました。


バルーンリリース:空へ届けるfureruの想い

オープニングセレモニーから始まった「ふふふフェス」――
セレモニーの最後にはプロボノ活動で企画したバルーンリリースをイベントに来場された親御さんと一緒に行いました。
晴れ渡る空の下、「fureru」のロゴが印刷されたバルーンが、色とりどりに空へと舞い上がりました。
地域と親子をつなぐ“想いの象徴”として、記念すべきイベントの幕開けを華やかに彩りました。


親子で気づき、学び、楽しさに“ふれる”時間

オープニングセレモニー後は、来場者が館内を自由に回遊するフリータイムへ。

来場者参加型「手形アートプロジェクト」。――
壁面の白い布に描かれた木の幹に、クレヨン素材「キットパス」で色鮮やかな手形を押していきます。子どもも大人も思い思いの色を選び、笑い声とともに一本の大きな木が完成していく様子は、まさに「fureru」が目指す福島県の明るい未来を象徴していました。

「親子で楽しめる、謎解きイベント」――
魔法学校に見立てた「テラス石森」内に散らばる6つの謎を見つけ出す体験を通して、子どもたちはテラス石森の隅々まで探索しながら「見つける楽しさ」を味わいました。
6つの謎を解いて浮かび上がった「fureru」の言葉を合図にゴールした子どもたちは、達成感に満ちた笑顔を見せていました。

そのほか、地域企業による14のブースが並び、飲食や物販に加えて、親子で楽しめるワークショップや体験コンテンツも賑わいを見せました。

NECプロボノメンバーも所属する組織「NECプロボノ倶楽部」としても、プログラミングの体験ブースを出店。
子どもたちは、パソコン上で思い思いの世界を創る体験に夢中になり、保護者も「学びながら遊べる素晴らしい機会」と笑顔を見せていました。ブースを担当した「NECプロボノ倶楽部」は、子どもたちの創造力や発想力の豊かさに感心しながら、テクノロジーが子育てを支える新しい可能性を実感していました。

また、他のブースでもNECプロボノメンバーが積極的にサポートに入り、出店者の補助や子どもとの交流などを通じて、地域全体で行なう温かい子育ての一体感を生み出しました。

閉会セレモニー:一つの木が、みんなの記憶に

全プログラム終了後、閉会セレモニーが行われ、
出店者からイベントを通じて得た感想や、今後の「fureru」の展開に期待する声が寄せられました。
また、来場者参加型で作りあげた「手形アートプロジェクト」が披露されました。
色とりどりの大小さまざまな手形で作り上げられた一つの大きな木が現れた瞬間、会場から感嘆の声とともに大きな拍手が沸き起こり、イベントの締めくくりにふさわしい温かな時間となりました。

ふふふフェス終了後、プロジェクトメンバーは約半年にわたる共創への想いを振り返りました。
「これまでの努力が実った充実した日になった」
「参加した子どもたちが、数年後この体験を思い出してくれたら嬉しい」
「fureruを通じた取り組みが今後さらに広がっていくことを期待している」

長い準備期間と数々の対話を経て迎えたこの一日が、メンバーそれぞれにとって、地域との新しい関わり方を考える大切な節目となりました。

おわりに

NEC×shiftの共創により走り始めた「“fureru”プロジェクト」――
共に今回の成功はゴールではなく新たなスタートとして捉えています。
「fureru」を通して生まれたつながりが、これからも福島の子育て世代の笑顔を支え、地域の未来を明るく照らしていくように——。

チームの想いを胸に、これからも「fureru」の輪は広がり続けます。

▶参考リンク
fureru(ふくしまの子育て情報ウェブメディア)
https://fureru-net.jp/

NECプロボノイニシアティブ(NEC社のプロボノ活動内容)
https://jpn.nec.com/community/ja/resources/business_supporter.html

福島県とNEC、デジタル変革の推進と県産品の振興に関する包括連携協定を締結 (2024年2月21日)
https://jpn.nec.com/press/202402/20240221_01.html

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