長期滞在で重ねた関わりが、地域の今と未来を立体的に映し出す
【企業名】株式会社Sun Asterisk
【滞在期間】2025年11月22日(土)~ 12月18日(木)
【滞在エリア】いわき市
体験者の白鳥さんは、東京のIT企業で働きながら、地域の現場に身を置き、人や暮らし、復興の今を自分の感覚で捉えたいとの想いで長期滞在に参加しました。過去に震災ボランティアとして浜通りを訪れた経験を起点に、今回は「福島」という地域への理解と解像度をさらに高めることを目指しています。
長期滞在だからこそ、地域で挑戦を続けるキーパーソンとの対話や、日常に溶け込む交流を積み重ねる中で、復興のグラデーションや若い世代が育む新しい文化に触れることができました。関係性の中から生まれる学びが、これからの働き方や地域との関わりを見つめ直す時間となっています。
【地域交流】南相馬市小高区・双葉郡大熊町
1回目:2025年11月26日(水)OWB株式会社コミュニティマネージャー 只野福太郎さん(南相馬市小高区)※交流場所:小高パイオニアヴィレッジ
2回目:2025年12月8日(月)株式会社Oriaiコミュニティマネージャー 谷田川佐和さん(双葉郡大熊町)※交流場所:大熊インキュベーションセンター
遊びと余白から地域を知る~若手コミュニティ実践者との対話から見えた浜通り~
地域の「遊び」を起点に人と人をつなぐ只野福太郎さん(写真左)。満月相撲などの実践を通じて、浜通りに新しい文化と関係性を生み出しています。その楽しそうに語る姿から、挑戦を前向きに受け止める地域の空気が自然と伝わってきました。
同世代という近さもあり、多拠点生活や地域コミュニティについて自然な対話が広がりました。地方ならではの余白や非合理さが価値を生むという視点は、都市で働く参加者にとって新鮮な学びとなり、滞在中の行動意欲を高めるきっかけになりました。
変化の途中にある町と向き合う ~大熊町で感じた復興の現在地~
大熊町で若者と地域をつなぐ谷田川佐和さん(写真右)。変化の真っ只中にある町で、挑戦を受けとめる場づくりを続けています。「良いモヤモヤを渡したい」という言葉から、未来を育てる覚悟と丁寧な関わりが感じられました。
OICを拠点に、若者や移住者、地元住民が交わる光景。静けさの中に人の気配が戻りつつある町の様子は、復興のグラデーションそのものです。長期滞在だからこそ、こうした日常の変化を実感し、地域への理解が立体的に深まりました。